子どもが頭をぶつけたりすることは
もちろん無いことにこしたことはないのですが
実際に起きてしまった時は慎重な対応が求められます。
しっかり、気をつけて保育をしていたとしても
起きてしまう時は起きてしまうのが現実です。
大切なのは、起きてしまってからのどう対応するかです。
とっさの事態でも慌てず冷静な判断・対応ができるようにしておきましょう。
今回は、そんな他の体の部位よりもより慎重にならなくてはいけない
「頭部」の怪我と衝撃についてまとめていきたいと思います。
頭を打ってすぐに行う3つの確認
人間の頭って実はものすごく重たいです。
子どもは、大人よりも体に対して頭が重いこともあり
体のバランスの取りにくさから転倒しやすい傾向にあります。
そのため、頭を打ってしまう確率も高いです。
そこで、まず最初に頭を打ってしまった時にまず何を
どのような順序で確認していけば良いのかしっておきましょう。
①意識の有無の確認
子どもが頭を打った時、
最初に確認したいのが意識がはっきりしているかどうかです。
泣いたりしているものの、
目を開いてしっかりと受け答えができていれば経過観察としましょう。
ぐったりしている様子で意識が朦朧としている、
体が痙攣している様子があれば早急に救急車を呼びましょう。
②出血の確認
意識の有無を確認したら
打った箇所を確認して出血しているかどうか確認しましょう。
横になれる場所に移動させ、横にさせます。
改めて、意識があるか、呼吸はしているか吐き気の有無を確認しましょう。
患部から出血がある時は、
タオルやそれに変わる衣類などを使用して出血部を抑えて止血を行いましょう。
少量の出血でも、病院にいくようにしましょう。
意識あり動ける場合はそのまま病院へ。
出血が大量の場合は体や頭部を動かさず救急車を手配しましょう。
③症状の確認
頭を打って①、②の確認を終えたら症状の確認を行いましょう。
確認事項は以下のものになります。
引用元:HugKum【小児科医監修】子どもが頭を打ったら?「病院に行くべきチェックリスト」と対処法
確認事項の中から一つでも当てはまる場合に関しては
すぐに病院へ行って確認を受診をするようにしましょう。
意識の乱れは、今後症状の急変に繋がります。
頭部をぶつけた時の様子に関する判断は慎重かつ丁寧に行いましょう。
「たんこぶ」なら大丈夫と安易に判断しない
頭をぶつけた時出血はしなかったものの
「たんこぶ」はできてしまったということがあるのではないかと思います。
これまで、「たんこぶ」ができたなら
心配無いような考え方がありましたがそうではありません。
「たんこぶ」は、頭の皮膚の内側から
出血し、皮膚に血液などが溜まっている状態のものです。
あざができた時等の内出血の仲間で、頭に強い衝撃があったという証になります。
頭をぶつけてしまった直後であれば
「たんこぶ」が広がるのを防ぐためにすぐに冷やすと良いでしょう。
「たんこぶ」は頭蓋骨の外側になるので脳を圧迫する心配はありませんが
それでも、腫れがひかず大きくなっていく場合には病院の受診を行いましょう。
子どもが頭部を打った場合は何科?
頭を打った場合は、
状況に応じて受診する科が変わるので確認しておきましょう。
頭部外傷の種類
子どもにありうる頭部の怪我(外傷)をいくつか紹介します。
意識が6時間以内に回復します。
特に脳には異常初見はなく、意識障害がないものから高度のものまで幅広いです。
意識障害が6時間以上続き、脳の中に血種などがないもの指します。
軽症なものから、外傷後意識状態の悪化が続く重症のものまであります。
小児や若年成人が頭部外傷後に暫くは意識障害もない状態があり、
しばらくしてから嘔吐したり、顔色が悪くなり眠ってしまうことがあります。
他にも、意識障害、痙攣をおこす場合もあります。
小児では成人に比して外傷後に脳の腫れやすい事が知られています。
重症の場合には命にかかわることもありますので厳重な観察が必要です。
脅かすわけではありませんが
このような事も考えられますので慎重な対応を行いましょう。
参考・引用:キャップスクリニック小児科・内科「子供が頭をぶつけたときは?」
英国国立医療技術評価機構のガイドライン
英国国立医療技術評価機構(NICE)が提唱している、
頭部外傷後CTを撮った方が良いと思われるガイドラインがあるので紹介します。
英国国立医療技術評価機構のガイドライン
1,5分以上の意識消失
2,5分間の記憶がない
3,傾眠傾向(眠りがち)
4,連続しない3回以上の嘔吐
5,虐待の疑い
6,外傷後のけいれん
7,意識状態の評価点数が悪い
8,骨が折れていて、脳が腫れている状態
9,頭蓋骨の底の部分が折れている兆候:頭の周りの液体が鼻から出てくる、眼瞼の下、周りに皮下出血がみられるなど
10,神経学的所見あり(手足の麻痺、しびれなどの症状がある)
11,1歳以下で頭部に5cm以上の打撲痕、腫脹、挫創あり(1歳以下で頭部の傷、腫れが5cm以上
12,危険な受傷機転:高エネルギー外傷、3m以上の転落など(高いところから落ちた、勢いよくぶつけた)
参考・引用:キャップスクリニック小児科・内科「子供が頭をぶつけたときは?」
以上のうち1つでも当てはまる場合にはCTによる確認が必要とされています。
当てはまった場合にはすぐに病院に行くようにしましょう。
参考文献
今回、「頭部」への怪我と衝撃に関してまとめていきました。
以下のWebサイトを参考にしましたので
チェックしてみるとより深い理解できますのでご確認ください。
まとめ
今回は、「頭部」の怪我と衝撃についてまとめていきました。
首より上の怪我に関しては
その時大丈夫でも時間差でその数時間後に容態が急変することもあります。
起きてしまった時には必ず保護者の方と連絡を取るようにしましょう。
起きてしまった時のとっさの行動がその子を救うことになります。
応急処置の正しい知識を身に付けてすぐに動けるようにしておきましょう。
また、怪我や事故を起こさないようにする
事前の工夫も必要になってくるのであらかじめしっかりと対策を練った上で
子どもたちの過ごしやすく安全な場所の提供を行っていきましょう。
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